2017年12月3日。
福岡国際マラソンで、大迫傑は日本歴代5位の記録となる2時間7分19秒で走り切った。
この大会の表彰台では、大迫傑選手を含め、3人全員がナイキの「ズーム ヴェイパーフライ 4%」を履いた選手だったことは記憶に新しい。
この素晴らしい記録を叩き出した大迫傑選手は、フォアフット走法だ。
こちらのスロー動画を見ると、美しすぎるフォアフット走法であることが分かる。
www.youtube.com
素晴らしい。
美しすぎる。
俺の理想とするところは、この大迫傑選手のフォアフット走法だ。
なぜならば、フォアフット走法が、最もランニングエコノミーが高い走法だと考えているからだ。
人間の走りは、1個の質量と、1個のバネのモデル(Spring-Massモデル)でほぼ説明可能だとする論文がある。
他の論文に1300件以上も引用されている、その業界では非常に有名な論文だ。
THE SPRING—MASS MODEL FOR RUNNING AND HOPPING
身体の重心を1つの質量、下肢を一つのバネとするモデルで、図にすると以下のような図になる。
この単純なモデルで人間の走りが説明できるとしているのだ。
なんとシンプルなんだろう。
このモデルでは、重心の軌跡、足から受ける垂直方向の反力、水平方向の反力は、以下の図になる。
注目していただきたいのは、真ん中の垂直方向の反力。
地面から受ける反力は、かかと着地(リアフット着地)なのか、つま先着地(フォアフット着地)といった着地方法でその反力のピーク出現が異なる。
リアフット着地では、かかとから着地することで、筋肉による弾性が活かせず、強いピークを生み出す。
一方、フォアフット着地では、足底筋などの弾性を活かすことで、着地時のピークを抑えることができる。
この地面から受ける反力を推進力として、次の一歩を生み出すのだが、この反力をうまく活かせるのは、地面反力が先の論文のSpring-Massモデルと同じような形になる、フォアフット着地なんだと考えている。
このフォアフット走法を身に付けるのは、実は至難の業だ。
つま先で受ける地面からの衝撃を、足底筋とふくらはぎの筋肉でしっかり受け止める必要があるからだ。
足底筋とふくらはぎが、バネのような硬さを持ち、しっかり反発できなければ実現しない。
また、速く走るためには、推進力となる地面反力は当然大きくなる。
この地面反力に耐えうる筋肉の強さが必要となる。
俺は、つま先の方で着地しているつもりだ。
だが、つま先から着地した後、かかともしっかり着地していると思う。
だって、接地時間が長いから。
10㎞を45分で走った際の、接地時間は約250msと長め。
おそらく、俺は、つま先の方で着地できているが、その地面反力の大きさに耐えられず、かかとを着いて、接地時間を長くすることで反力のピークを抑えるとともに力積を大きくし、推進力のエネルギーを生み出しているのだろう。
※力積は反力の平均をF、接地時間をΔtとしたとき、「F×Δt」になり、エネルギーと同等。
なので、つま先から着地した後、かかとを着かずに耐えられるような足底筋とふくらはぎの強さを身に付けることが、今後の課題なんだと思う。
そのためには、プライオメトリックス。
それについては、先日書いた、こちらのエントリーを。
なんとしてもフォアフット走法を身に付けるため、これからは歩く時もつま先歩きで生活しようと思う。
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