3人娘の親父が走る。いつだって全力中年。

3人娘の親父がランニングを中心に、日々の出来事をそこはかとなく綴ります。

桜子の成長。

月曜日、在宅勤務が終わって、リビングに降りると、ちょうど桜子が学校から帰ってきたところだった。


月曜日は、バドミントンの部活がある曜日だ。


そして、興奮気味に、

「今日の部内戦ね、勝ったんだよ!」

と。


桜子の学年は、10名。

ダブルスで5組。

各組のパートナーは、今年度の初めから固定されていると言う。


その5組は、

上手な2組と、

あまり上手ではない3組に分かれているらしい。


桜子の組は、あまり上手ではない3組のうちの1組。


この日は、下位の組と試合をしたらしく、2試合とも勝てたと。


これまで、桜子は膝のケガもあって、なかなか勝てなくて、一番下手な組だと言っていたが、勝てたと。


桜子が興奮しながら、試合の様子を話してくれるのを、幸せな気持ちで聞いていた。



で、

「パパ、明日も体育館、一緒に行こうね!」

と。


仕事のことでちょっとイライラしていたけど、そんなことはどうでも良くなった。


俺は、最高の幸せ者だ。



~~~~~



翌日の火曜日。


朝6時半から仕事を始めて、16時に終了。


16時半に桜子と体育館に到着。


この日は、

ドロップ

スマッシュ

スマッシュレシーブ

ヘアピン

の練習を中心にした。


そして、1時間弱、コートの半面を使って、試合形式で打つ。



桜子は、後ろへの動きへの対応は、そこそこできるのだが、前への動きが苦手だ。

俺がドロップを打ったり、桜子のドロップをヘアピンで返すと、うまく対応できない。


だから、何度も何度もドロップを打った。

そして、ヘアピンも繰り出した。



桜子は、全然取れなかった。



シャトルが、何度も何度も、

「コツン」

と音を立てて、床に落ちる。



そして、桜子は、不機嫌になった。



「もう、パパ、そればっかりやってくるんだもん。」

とか言っていた。


それでも、俺はドロップを打ち続けた。



この日の帰り道。

桜子は、全く口をきいてくれなかった。




桜子は、すごく悔しかったみたいだ。




家に帰って、こう言った。


「『下手糞の上級者への道のりは 己が下手さを 知りて一歩目』って、安西先生が言っていたぞ。」

「今日、弱点が分かったってことは、次の成長に繋がるってことだよ。」


俺、すごくいいこと言った。

そう思った。



したら、桜子。

「は?誰?安西先生って?」

と言って、イヤホンをしてスマホをいじり始めた。



相当にイラついているようだ。




そのあと、チラッと桜子のスマホを見たら、YouTubeで、バドミントンの動画を見ていた。



桜子、一歩目を踏み出したね。




少しずつ、前へ。
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