リビングで読書しているところに、長女がやってきた。
「ねぇ、パパ、これから問題出すね。」
「炭酸カルシウムは?」
「ん?組成式を答えろってこと?」
「CaCO3じゃなかった?」
「正解!」
「じゃぁ、酢酸は?」
「んーっと、確か、CH3COOH」
「正解!」
「じゃぁ、炭酸ナトリウム?」
「ちょっと待ってね、、、Na2CO3じゃないかな?」
「正解!」
「なんで分かるの???」
長女は、化学の授業で、組成式を覚えているようだ。
こんなの作って。
自分は、化学式や組成式とは無縁の生活を20年以上送ってきたが、大学受験の時には化学を勉強していた。
その時の記憶を呼び起こしたら、何となく思い出して、答えられた。
答えられた自分に、驚いた。
安定した物質になるためには、プラスとマイナスのイオンが結び付き、プラスの電荷の数と、マイナスの電荷の数が等しくなる。
だから、イオン同士、手を繋ぎやすい形があって、、、
みたいなことだったはずだ。
昔やったことは、体や記憶に強く蓄積していて、時間が経ってもなお、どこかに残っているものなんだろう。
*****
その朝の話だ。
平日なかなか走れないので、週末くらいは、と、早起きして走りに行った。
この週末も仕事をしなきゃいけないという。
それでも、週末は、自分の自由に仕事ができるから。
長い距離を走れる自信がなかったので、短い距離を少しスピードを出して走ってみようと思っていた。
いわゆる、閾値走くらいをイメージして。
アップがてら、キロ6分くらいで走り始めて、徐々にスピードアップ。
キロ4分20秒くらいを刻む。
「あ、結構走れるかもしれない」
とか、思ってしまった。
「これ、5km行けちゃうかもしれない」
とか、思ってしまった。
でも、そのペースを維持できたのは、1.5kmほど。
どんどんどんどんキツくなって、今にも止まりたい衝動に襲われながら、なんとか必死に呼吸を繋げて、トータル3km走った。
ガーミンの記録。
こんなイマイチなタイムでも、俺のここ半年の3kmPBだ。
6月、7月は月に400km走っていたんだけどな。
2月には、ハーフを1時間32分(キロ4分21秒ペース)切って走っていたんだけどな。
でも、今日は、キロ4分25秒ペースを2kmほど維持するのがやっとだよ。
なんていうか、、、
ランニングってやつは、やっていた過去が、あっという間にゼロになりやがる。
勉強したことは、久しぶりでもゼロにはなってないのによ。
ランニングの神様は、本当に残酷だな。。。
過去の自分に追いつくには、しばらく時間がかかりそうだ。
また、あの日みたいに、走れる日が来るといいな。
頑張れるときに、しっかり頑張ろう。
少しずつ、前へ。
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