三女の璃子が、最近、しきりに言ってくる。
「キャンプしたい!」
と。
俺もキャンプしたいよ、
と思うが、楓子が週末は塾であることもあり、キャンプに行くタイミングがないのだ。
「じゃぁ、ウッドデッキにテント張りたい!」
と。
俺もテント張りたいよ、
と思うが、週末になると雨が降るという、ここ最近のシステムにより、それも叶わず。
で、久々に好天に恵まれたこの週末。
「今日はテント張れる?」
と、朝起きてすぐから、ひっきりなしに聞いてくる、璃子。
風が強くて、日が沈むまで、どうするか迷ったあげく。
こちらのYouTube動画を見ていたら、どうしても我慢ができなくなり。
youtu.be
璃子が、楓子の塾のお迎えに付いて行っている最中に。
吹きっさらしのウッドデッキで、風に吹っ飛ばされそうになりながら、テントを張った。
璃子に喜んでもらえるだろう、というちょっとばかりの卑しさのある期待から。
お迎えから帰ってきた璃子は、ウッドデッキに張られたテントを見るなり、
期待通りの喜びに満ちた笑顔で、
「やったー!今日はパパと一緒にテントで寝れるね!」
って。
璃子と2人でテントでシュラフにくるまれる。
昼間の日差しは強かったものの、
9月ともなると、夜は涼しく。
虫たちの声が想像以上に大きく、間近に聞こえる。
翌日がピアノの発表会である璃子の、鬼滅の刃クイズに答えながら、いつの間にやら就寝。
しばらく眠っていると、何やら爆音が続いて、目が覚めた。
暴走族が、少し離れた幹線道路を行ったり来たりしているようで、10分ほど続いた。
目が覚めてしまったので、そのついでにお小水に起きる。
テントから出ると、テントが半分明るく照らされいた。
どこかの街灯かと思いきや、月明かり。
満月の月の光の強さに驚いた、夜中1時半の秋。
月明かりに照らされた璃子の顔を見ながら、
やっぱり奥さんに似ているな、
なんてことを思いながら、
再度就寝。
鳥の鳴き声で、気づく朝日。
朝、5時半のシャキッとした空気。
普段なかなか気づけない、色々なことに気づけた、ちょっとだけ非日常の一日。
さてと。
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