コーヒーを豆から挽いて愉しむ。
そんな贅沢を覚えて、1週間。
コーヒーミルで豆を挽いていると娘が
「私もコーヒー飲みたい」
と言ってくることが多くなってきた。
娘一人が飲み始めると、次から次へと同様の依頼が相次ぐことになり。
カフェオレ3人分を作ることになり。
1回のドリップで抽出できるコーヒーの量は、それほど多くないがゆえに。
俺は、コップ1cmにも満たないコーヒーを愉しむ。
~~~~~
台風一過の秋晴れになった土曜日。
着々と揃えていったコーヒー道具たちを使い、
ウッドデッキでコーヒーをドリップし、
外で優雅にコーヒーを愉しもう。
そう思っていた。
午後。
遊びに来ていた璃子の友達が帰った15時半過ぎから、コーヒーの準備を始める。
ユニフレームの焚火テーブルに、道具たちを並べてみる。
それだけで、かなりワクワクする。
SOTOのバーナーをセットし、
KINTOのコーヒーケトルに水を入れて、
お湯が沸くまでしばし待つ。
その間に、
TIMEMOREのコーヒーミルに、
珈琲考具のキャニスターに入った、
カルディで購入した「マイルドカルディ」を入れて、
豆を挽く。
スノーピークのチタンマグに、
MUNIEQのTetraDripをセットし、
挽いた豆を入れ、
ドリップする。
くぅ~~っ。
たまらん。
至福過ぎる。
そして、気付く。
何やら、かゆい。
両腕、足の先。
どうやら、蚊がいるようだ。
すでに3か所刺されている。
家に入る。
ウッドデッキで優雅にコーヒーを愉しむはずだったのに。
まぁ、いい。
リビングで飲むコーヒーは、いつも通り美味しいし。
これはこれで、至福だ。
しばらくすると、
「あ!蚊がいる!」
と。
「もう!パパが連れてきたんでしょ!」
「やめてよ。コーヒー淹れるの家でやればいいじゃん。」
と。
怒られた。
「すまん。
でも、パパがコーヒーをウッドデッキで淹れたことで、
『こんな季節にも、まだ蚊がいるんだ』
ってことが分かったと、
ポジティブに考えようよ。」
コーヒーにより、前向き思考になっていた俺の口から出た、ポジティブな発言だった。
みんなには、
「は?意味わかんないんだけど。」
と、言われた。
明日は、虫よけスプレーしてからコーヒーを淹れよう。
さてと。
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