昨年のボストンマラソンで、大迫傑選手が
2時間10分28秒
で3位に入ってから1年後。
2018年のボストンマラソンにて、あの川内優輝選手が魅せた。
2時間15分58秒
で堂々の優勝。
実に日本人選手としては、瀬古俊彦選手以来31年ぶりの快挙。
ボストンマラソンは、今回で122回目の開催となる伝統ある大会であり、ワールドマラソンメジャーズの一つである。
タイムは平凡ではあるが、決して出場選手のレベルが低かった訳ではない。
昨年のボストンマラソン覇者であり、ロンドン世界陸上金メダルのジョフリー・キルイ選手は、
2時間18分23秒
で2位。
川内優輝選手は、2位と実に2分以上の差を付けての優勝だった。
昨年のボストンマラソン2位、ナイキ・オレゴンプロジェクト所属のゲーレン・ラップ選手は、
途中棄権。
ロンドン世界陸上銀メダルのタミラト・トラ選手も
途中棄権。
優勝: 川内優輝(日本)
2時間15分58秒
2位: ジョフリー・キルイ(ケニア)
2時間18分23秒
3位: シャドラック・ビウォット(USA)
2時間18分35秒
2018年ボストンマラソンは、スタート時の気温が約3度で、しかも雨で強風という最悪のコンディションだったようだ。
また、ボストンマラソンでは、ペースメーカーが付かないため、よりレース戦略が重要となり、選手の真価が問われるレースと言われている。
強豪がひしめき合い、天候も悪い中での優勝。
非常に価値がある優勝と言えるだろう。
川内優輝選手は、スタートから飛び出した。
最初の1kmのペースは、2分50秒程度。
非常に速いペースで、途中までは先頭集団を引っ張る走り。
速いペースについて解説者に「Carzy!!」と言われていたが、後のインタビューで川内は、スローペースにしないための作戦だったと語っている。
川内はその後も、25km過ぎまで先頭集団か2番手集団で粘りの走りを見せる。
30km手前、集団から抜け出したキルイが徐々に差を付け始める。
川内は、2位を走っていたが、35km時点でその差は1分30秒を超えていた。
見ている人のほぼすべてが、キルイの優勝で決まると思っていただろう。
ここから川内が驚異的な脚を見せる。
40km過ぎにキルイを捉えたかと思うと、脚を使い果たしていたキルイを一気に追い抜き、最後は2位以下と2分以上の差を付けてのゴール。
「追い抜いたかどうか分からなかったので、とにかく前へ前へと走っていました。夢の中を走っているような感じでした。」と。
ゴールテープを切った後、係員のおじいさんに
「Congratulations!」
と声を掛けられ、
「サンキュー!よしっ!うぉっしゃー!」と喜びを表現する川内。
表彰台の上で、涙する川内の姿は印象的だった。
ゴール後のインタビューでは、
「今は寒いですけど、走っているときは最高のコンディションでした。」
と、寒いことが功を奏したと語っている。
詳細のラップを確認すると、40kmからの2.195kmを川内は、7分16秒で走り切っている。
対するキルイは、10分1秒。
※詳細タイムが「‐」の部分は、計測がバグっていたと思われる部分。
その部分のラップは、それっぽく補間しています。
ちなみに各選手の詳細のタイムは、以下のボストンマラソンの公式大会ホームページ内で検索可能だ。
Boston Athletic Association - BAA.org
トップ10位の推移は、
「Athlete Tracking」→「Individual」→ 「Leaderboard」
各個人の詳細タイムは、
「Athlete Tracking」→「Individual」→「Tracking」→「検索窓に名前を入力」
でそれぞれ確認できる。
川内優輝選手は、今年の正月に開催された
マーシュフィールド・ニューイヤーズデイ・マラソン
で、マイナス17度という極限の環境の中、2時間18分56秒で優勝した。
このマラソンの参加者は3名だったと言う。
このニュースを見たときにも思ったのだが、
市民ランナーがここまでマラソンに熱意を持って取り組める、そのモチベーションは何なのだろう。
いや。
もはや市民ランナー、実業団ランナーなどのくくりは無意味なのだろう。
ここ最近、仕事が忙しくて…という理由で走る頻度が減ってきた俺。
川内優輝選手の走りを見て、自分の体たらくに嫌気が差したところだ。
明日以降、気合を入れて走ろうと思う。
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