「マラソンを走るなら、体幹トレーニングが重要」
そんなことを聞いたことがある方は多いと思う。
いや、マラソンだけではない。
サッカー、野球、テニス、ゴルフ、バスケットボール、様々なスポーツにおいて、
「体幹の強さ」
が、パフォーマンス向上に良い効果を生むと、言われているような気がする。
その都市伝説を信じて、俺も体幹トレーニングに取り組んでいる。
具体的には、「ヨガ」だ。
ほぼ毎朝、ヨガをやっている。
これは、右ひざを故障しているから、っていうのもあるけども、故障中にできそうなことを考えて、
結果、「体幹トレーニング」に行きついたからだ。
「体幹トレーニング」の重要性について、論文を読みまくったからだ。
そして、「体幹トレーニングは、確実にマラソンのタイム向上に寄与する」と納得できたからだ。
なので、ここでは、俺が読んだ論文の一部を紹介したいと思う。
論文による体幹トレーニングの効果
ランニングによる疲労と体幹の強さの関係
被験者
初心者ランナー 17名
実験
ランニングをして、疲労した際の運動分析を実施
結果
ランニングによる疲労により、体幹の傾斜が全体的に増加し、足首の外転ピーク角度が増加した。
考察
長距離走では、体幹持久力が高ければ、フォームを維持できる。
体幹持久力がなければ、フォームが崩れ、足にもダメージが来る。
呼吸筋と体幹の強さとランニングの関係
被験者
男性市民ランナー 9名
実験
走る前に呼吸筋および体幹の筋トレをやったグループとやらなかったグループで、ランニングの比較を実施
結果
走る前に呼吸筋および体幹の筋トレをやったグループは、呼気圧の低下および、ランニングパフォーマンスの低下が観測された。
考察
走る前に体幹トレーニングをすると疲れる。
ランニングにより、呼吸筋と体幹の筋肉は疲れる。
吸気筋が強ければ強いほど、激しい運動中にコア安定化をもたらし、同時に呼吸しやすくする。
呼吸筋と体幹トレーニングが長距離走に効果あり
“Functional” inspiratory and core muscle training enhances running performance and economy."
被験者
市民ランナー 16名
実験
インターバル走のみのグループ
インターバル走+体幹トレーニング+呼吸筋トレーニングのグループ
に分けて、6週間のトレーニングを実施。
ランニングのパフォーマンスを測定。
結果
体幹+呼吸筋のトレーニングを実施したグループは、
・呼吸筋、体幹の筋肉の増加
・ランニング開始1時間後のランニングエコノミーの向上
という結果。
考察
呼吸筋および体幹の筋トレは、長距離走に効果あり。
体幹トレーニングがランニングエコノミー向上に寄与
"Effects of 8-week core training on core endurance and running economy"
被験者
大学生アスリート 21名
実験
普段のトレーニングのみのグループ
普段のトレーニング+体幹トレーニングのグループ
に分けて、8週間のトレーニングを実施。
ランニングのパフォーマンスを測定。
結果
普段のトレーニング+体幹トレーニングを実施したグループは、
・静的バランスの向上
・コア持久力の向上
・ランニングエコノミーの向上
という結果。
考察
体幹トレーニングは、長距離走の走力向上に寄与している可能性あり。
体幹トレーニングと5000m走の走力向上
被験者
リアフット走法のランナー 28名
実験
普段のトレーニングのみのグループ
普段のトレーニング+体幹トレーニングのグループ
に分けて、6週間のトレーニングを実施。
・地面反力(ピークインパクト/垂直地面反力/水平地面反力)
・下肢安定性スコア(スターエクスカーションバランステスト)
・ランニングパフォーマンス5000m
のパフォーマンスを測定。
結果
普段のトレーニング+体幹トレーニングを実施したグループは、
・地面反力は変化なし
・下肢安定性スコアは変化なし
・5000mは優位に速くなった
という結果。
考察
体幹トレーニングは、5000m走の走力向上に寄与する。
まとめ
「体幹トレーニングって、本当に効果があるの?」
そう思っている方も多いと思う。
でも、断言できる。
「絶対に効果あります!」
多くの論文で、体幹トレーニングおよび呼吸筋のトレーニングは、マラソンを走る上での、プラスの効果があると言っている。
どんな体幹トレーニングに取り組めば良いのか。
という点については、各論文によって、様々なプロトコルが実施されていた。
プランク
サイドプランク(足上げバージョン)
バランスボールを使ったもの
普通の腹筋
ブリッジ
などなど。
どのプロトコルでも、プランクやサイドプランクを取り入れているものは多かった。
体幹トレーニングの基本ですな。
気になる呼吸筋のトレーニングは、やはり、
だろう。
体幹トレーニング、そしてロングプレス。
この組み合わせは、絶対にマラソンの走力向上に寄与する。
間違いない。
体幹を含めた筋トレは、すぐに効果を実感できるものではないだろう。
おそらく、体幹トレーニングに関わらず、マラソンの練習は、すべてそうかもしれない。
「そんなにすぐに効果が体感できるわけじゃない」
だからこそ、続けてみよう。
単調な体幹トレーニングを、より楽しく継続するためには、「ヨガ」を取り入れてみるのも一つの手段だと思う。
そして、「ロングブレス」も。
論文の裏付けもあるんだ。
しっかり継続して、マラソンをもっと速く走れるようになるぞ。
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