俺の誕生日は、3月だ。
そして今年は、運転免許証の更新の年だ。
どうやら、この5年間、無違反だったので、今回の免許更新にて、晴れてゴールド免許の仲間入りをすることになりそうだ。
優良運転者として免許を更新できるのは、初めてかもしれない。
優良運転者は、30分の講習を受ければ免許の更新が可能なようだ。
ここでは、優良運転者が警察署で免許更新する場合の手続きのしかたと、免許講習をしているおじさんに漂っていた哀愁についてまとめてみた。
警察署での手続きの一連の流れ
優良運転者が警察署で免許更新の手続きを行う場合の一連の流れは、
1.警察署内の「交通安全協会窓口」にて手数料3000円分の収入印紙を購入
※写真を持ってきていれば、そのまま次へ進む
※写真を持っていない場合、1000円で写真撮影
2.免許更新の申請書をキオスク端末で作成
3.申請書に名前、生年月日、連絡先電話番号を記入
4.「免許更新窓口」に、申請書、写真、収入印紙を提出
5.超絶簡単な視力検査を受ける
6.新しい免許の受け取り方法の確認
郵送なら1000円。自分で取りに来るなら無料。
7.講習を受講
今回、神奈川県内の警察署で免許更新を行ったが、おそらくどこでも同じような流れをとると思われる。
朝一で行くと何時に終わるのか
免許の更新の受付時刻は、平日の
8:30~11:30
13:00~16:30
平日仕事をしている者にとっては、苦痛でしかない。
免許の更新なんて、さっさと終わらせて、仕事に向かう必要がある。
免許更新など、さっさと終わらせたい一心で、俺は8時30分に警察署に到着していた。
すでに警察署には、免許の更新と思われる面々が5名程度待機していた。
業務開始を告げる8時30分のチャイムとともに窓口がひらく。
「交通安全協会窓口」付近に待機していた俺は、1番に収入印紙をゲットした。
免許更新をする場合は、「交通安全協会窓口」にチャイムの前から並んでおくことをおすすめする。
写真を持って行かなかった俺は、写真撮影に1000円もかかることに驚愕したものの、甘んじて警察署にて撮影する。
撮影後、申請書類などを提出して、視力検査。
バイトのおばちゃんと思われる女性が対応。
超絶イージーな視力検査だ。
この視力検査で落とされる人はいるのだろうか。
こんな視力検査、やる意味ないんじゃないだろうか。
もし視力検査で間違って答えたとしても、このバイトのおばちゃんが「ダメですね」なんて言える訳がないだろう。
そんな疑問を持ちつつも、世の中こんなもんなんだと思いながら、次へ進む。
ここまで約15分。
初回の講習は、「8時50分開始」だった。
何度も見たことがあるような「右折時の不注意事故」が含まれるビデオを見て、交通安全協会のおじさんの講習を聞く。
講習が終わったのは、「9時20分前」。
講習後に、窓口に講習が終わったことを告げて、免許の受け取りの書類をもらい、終了。
優良運転者は、8時30分に警察署に行けば、9時20分頃には終了することが分かった。
講習をする交通安全協会のおじさんに漂う哀愁
8時50分から始まった講習。
優良運転者は、30分の講習だ。
免許更新のたびに思うのだが、この講習、毎度毎度同じような内容で、「分かっとるわい」と言った内容だ。
この講習を受け持っているのは、「交通安全協会」だ。
この日は、メガネをかけた60歳くらいと思われる中肉中背のおじさんが講師だった。
俺を含めた4人が講習会場に案内される。
8畳ほどの広さの部屋に、パイプ椅子が10脚ほど置かれている。
そのパイプ椅子の一つに、その講師のおじさんのものと思われる疲れて色あせた黒のリュックが置かれていた。
講師のおじさんは、挨拶をして、何やら話し始めた。
どこかの訛りが入っており、さらに早口のため、うまく聞き取れない。
ふと顔を上げて、その講師のおじさんを見ると、口元には、ティッシュのカスのような白いものが付着していた。
訛り、早口、ティッシュ。
講師のおじさんの話している内容が、全く頭に入ってこない。
何を話していたのか良く分からないまま交通安全のビデオが始まった。
講師のおじさんも着席する。
すると、リュックから1冊の本を取り出し、読書を始めた。
講習で話をすることを思い出すために、交通安全を題材にした本でも読み始めたのかと思った。
だが、そのタイトルをすると、
「孤独のすすめ」
五木寛之さんが、「人生の『下山』の時期をどう生きるか」について書いた本だ。
・・・
交通安全と、全く関係なさそうじゃないか。。。
受講者がビデオ見ている時間に、そんな無関係の本を読んでいちゃ、ダメなんじゃないか?
だが、
毎日同じ講習を繰り返し、受講者も大してまじめに聞いてくれない。
日々、淡々と同じことの繰り返し。
「自分はこのままで良いのだろうか。」
「この日々の暮らしの中で、自分は何をどう考えて生きればいいのだろうか。」
自分自身の生き方を必死に考えた方が、毎日繰り返し見ているビデオを集中して見るよりも、よっぽど大事なことなんだろうな、
って思った。
おそらく地元から離れ関東に出てきて、口元にティッシュのカスが付着している中、パイプ椅子に座り「孤独のすすめ」を読み進める初老のおじさんからは、哀愁が漂っていた。
ビデオが終わり、その講師のおじさんが話を始める。
受講者に対して、たびたび質問をしてくるが、下を向き続けてスマホをいじっている受講者。
訛り、早口、ティッシュのカス、孤独のすすめ。
俺も、様々な要因が重なり、その講師のおじさんの話が全く頭に入ってこなかった。
免許の更新で得たもの。板橋Cityマラソンに向けて。
免許更新が終わり、警察署から出ると、さっきの講師のおじさんが、警察署前に停まる車に駆け寄っていた。
奥さんと思われる方から、「ありがとうね」と言いながら、社員証と思われる首から下げるストラップを受け取っていた。
その講師のおじさんも、日々を必死に生きているのだろう。
俺はまだ40歳だ。
俺に「孤独のすすめ」は、まだ早い。
まだまだ人生という山を登り切ってはいない。
毎日必死に努力して、もっと高い山を登らなくては。
次のフルマラソン、3月17日の板橋Cityマラソンの目標は、3時間15分カット。
今の俺にとっては、ものすごく高い山。
でも、今できる最高の努力をしよう。
講師のおじさん、ありがとう。
交通安全については、一つも頭に入ってこなかったけど、もっともっと大事なことを教えてもらった気がするよ。
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