俺は気付いてしまったようだ。
ものすごく重要なことに気付いてしまったようだ。
もしかしたら、マラソンを走っている多くの方は、お気付きのことなのかもしれない。
でも、俺にとっては、新しい発見だった。
マラソンを走る上で、すごく重要なこと。
「一定のペースを刻むこと」
そのことに気付いてしまった。
そして、より速く走るためには、
「ペースを保つことがより重要になる」
ということに。
フルマラソンの目標タイムから算出した、VDOT計算機のマラソンペース(Marathon)と閾値ペース(Threshold)。
Marathonペースは、文字通り、そのペースで走れば、目標のフルマラソンタイムをクリアできるペース。
Thresholdペースは、閾値走(全力10km走くらい)のペース。
Tペース(Thresholdペース)を超える速さで走ると、とたんに苦しくなり、長い距離を走るのは難しくなる。
Mペース(Marathonペース)とTペースを比較してみると、分かったことがある。
フルの目標タイムが4時間30分の場合、MペースとTペースの差は、
1kmあたり、38秒。
スピードは、1.11倍。
フルの目標タイムが2時間30分の場合、MペースとTペースの差は、
1kmあたり、たったの10秒。
スピードは、1.05倍。
フルマラソンを2時間30分で走るような人にとって、マラソンペース付近で走る際、1kmあたりのペースが10秒違うことは、相当に影響が大きいということだ。
一方、フルマラソンを4時間30分で走るような人にとっての、10秒は、そこまで影響が大きくないだろう。
即ち、フルマラソンを速く走れるようになればなるほど、ペースの揺らぎが、体に与える影響は大きくなると思われる。
俺は、その重要な事実に、気付いてしまったのだ。
今まで以上により速いタイムで長い距離を走るためには、ペースを一定に保ち、制御することの重要性がより増すのだ。
もしかしたら、みなさん既にご存じだったのかもしれない。
でも、俺は、その事実に気付き、衝撃を受けたのだ。
=====
ある朝、俺は、閾値走をやる意気込みで、朝4時半に起きた。
「閾値走だぞ!うぇいっ!」
と気合を入れてから走り出して、3kmを過ぎたあたりから、超絶苦しくなってきて、上り坂に差し掛かるたびに、足を止める衝動にかられながらも、なんとか20分走り切った。
4km過ぎの上り坂に差し掛かる手前でしっかり足を止めた。
このランニングが、俺にきっかけを与えてくれた。
「俺、自分の限界以上に速く走ってるんじゃないか」
「一定のペースを維持しなければ、良い練習にならないんじゃないか」
と。
そして、
「より速く走るためには、一定のペースを保つことが重要だ」
という仮説にたどり着き、VDOT計算機でまとめてみて、仮説が正しそうなことに気付いたのだ。
ペースを制御すること。
それが、俺にとっての課題のようだ。
これからのマラソンシーズンに向けて、
「ペースを保ちながら走る」
という練習をしよう。
でも、難しいんですよね。
一定のペースを刻むことって。
うちの周りは、坂だらけだし。
俺、最近、気持ちの揺らぎも大きいし。
生活全般、一定のペースを保つこと。
これが、俺の当面の課題だな。
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