「パパと一緒に走る人~!!」
長女はスマホをいじっており、次女と三女はiPadをいじっていた。
俺の言葉に、反応はない。
「ほら!パパと一緒に走りたい人、いるでしょ!」
次女が、
「しーん。。。」
とか言っている。
三女が見かねたのか、
「りこね、いつもはすごくパパと一緒に走りたいんだけど、今日は、ちょっとそういう気持ちがないんだよね。」
って。
長女は、相変わらずスマホをいじっている。
「おい、さくらこ。」
「パパと一緒に走ろうよ。」
「えーーー」
とか言いながら、目をこする。
なんか嫌なことを言われると、目をこするのは、長女が小さな頃からの癖だ。
「なんで、さくらこが一緒に走らなきゃいけないの?」
とか言ってくる始末。
「あのときは、パパと一緒に走ってくれたじゃないか。」
「え?いつのこと?」
「ほら、年賀状の写真を撮りに行ったときのことだよ。」
俺の中では鮮明に記憶に残っている。
「ん?いつだっけ?」
「いや、たぶん桜子が3歳くらいのときだな。」
「そんなの覚えてないよ!笑」
そんなもんか。
まぁ、そんなもんだよな。
俺にとっては、すごく素敵な思い出だけど、日々、目まぐるしく、忙しい生活を送っているお前にとっては、そのくらいのもんだよな。
ちょっと寂しくなったが、3歳の時の記憶なんて、残ってないのが普通か。
「まぁいいよ。とりあえず、パパと一緒に走ろうよ。」
「やだ。」
「え?なんで?」
「やだよ。」
頑なだね。
結局、俺は独りで走りに行った。
また、あのときみたいに一緒に走れるといいなぁ。
なんて思いながら、俺の後ろを走る長女を想像しながら、走った日曜日の午後。
「またいつか、一緒に走ろうぜ。」
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