うちの家族5人+1匹の睡眠時のフォーメーションは以下の通りだ。
■部屋A
クイーンサイズのベッド
‐奥さんと俺
■部屋B
2段ベッド
‐長女@下の段
‐次女と三女@上の段
■部屋C
布団
‐ちょこ(チワワ)
次女と三女がもう少し成長したらどうなるのか、と不安はあるものの、
今現在は、このフォーメーションが最も安定している。
2 - 1 - 2 のフォーメーションと言えるか。
安定感はあるものの、面白味もないとも言える。
ところが、娘からの要望により、この安定のフォーメーションが崩れることがある。
*****
その日、次女の楓子がこんなことを言い始めた。
「今日はママと一緒に寝たい。」
だいたいが、こんなことを言うのは、次女か三女だ。
寂しいことに、
「パパと一緒に寝たい。」
という発言は、未だかつて聞いたことがない。
次女が「ママと寝たい」というと、だいたい三女の璃子も、こう言う。
「りこもママと一緒に寝たい。」
クイーンサイズのベッドに、奥さん、次女、三女、そして俺。
5年生の次女と2年生の三女を合わせて、4人で寝るとなると、安眠なんてできやしない。
4 - 1 - 0 のフォーメーションは、安定しない。
そうなったとき、俺はリビングのソファで眠ることになる。
だが、翌日が仕事の日は、なるべく安眠しておきたいので、ソファで寝るのは勘弁だ。
なので、この日は、多少あらがってみることにした。
「楓子、どうだ。今日はパパと一緒に寝ないか?」
楓子と俺が、クイーンサイズのベッド。
璃子と奥さんが、2段ベッドの上の段。
このフォーメーションで行こうと考えた。
「え?やだ。」
即答だった。
「じゃぁ、璃子・・・」
「やだ!」
全部しゃべる前に、拒絶された。
璃子が言う。
「桜子がパパと一緒に寝ればいいじゃん。」
「はぁ?まじできもちわるっ!」
と即答の中学2年生の桜子。
「璃子がパパと一緒に寝ればいいじゃんか。」
と桜子。
璃子は、
「えーー。だって、パパが何回もちゅーしてくるから、嫌なんだもん。」
「1日に1回のちゅーなら、許しているんだけどね。」
と。
奥さんがその会話に入ってきて、
「パパと一緒に寝るのは、罰ゲームみたいになっているね。」
と。
3人の娘が爆笑していた。
こらこらこらこら。
「罰ゲームはひどいでしょ。」
と、悲しい気持ちを言葉にした。
すると奥さん。
「そうだよ。みんながお菓子食べたりご飯食べたりできるのは、パパがお仕事してくれてるからなんだからね。」
お、おう。
まぁそうなんだけど。
だからといっても「パパと一緒に寝よう」っていう考えには至らないよね。
結局その日は、
奥さん ‐ 楓子 ‐ 俺
の3人でクイーンサイズのベッドで寝ることに。
璃子は1人で、2段ベッドの上の段で寝た。
なお、ちょこ(チワワ)は、みんなが風呂に入る20時ごろに、いつもの定位置につく。
3 - 1 - 1 のフォーメーション。
なかなか不安定ではあるが、攻撃的な布陣だ。
そしてベッドで安眠できた俺は、朝5時過ぎに起きた時、楓子のほっぺに攻撃的なちゅーをしたのだった。
最高の1日の始まりだ。
たまには、この攻撃的なフォーメーションもありだな。
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