「全力さんのお名前聞いてもいいですか?」
あるムシムシとした暑い日。
仕事を終えて、スマホをチェックすると、そんなメッセージを受信していた。
「お名前?」
って思ったが、これは
「横浜の全力中年です!」
という回答を求められている訳ではなさそうだな、って思った。
お知り合いの方だったので、普通に本名をお伝えした。
そして、いつもの17km以上走るために、玄関の扉を開けた。
*****
17km以上を、毎日のように走る。
そんなことを40日ほど続けている。
最初の頃は、
「17kmって、本当に『長いな』」
って思っていて、
「でも、走り続けていたら『短いな』って感じるんだろうな」
って思っていた。
40日ほど続けた今。
「相変わらず、『長い』と感じながら走っている。」
5kmほど走っても、残り12km以上もあることに絶望する。
10kmほど走ると、ランパンがぴちょびちょになり始める。
その後は、腕を振る度に、汗が飛び散る。
そして、15kmくらいになると、シューズが汗で水没している。
最後は、ふらっふらになりながら、ジュースの自動販売機を目指す。
毎日、その繰り返しだ。
*****
冒頭のメッセージを頂いた日。
「なんで俺の本名なんか知りたいんだろう」
その答えを考えながら走っていた。
例えば自分が、
「本名を知りたいと思うブログ書いている方は、どなただろうか」
なんて、考えていた。
ブログを通してお知り合いになった皆さんの本名。
知っている方が多いのは、レースをランナーズアップデートで追いかけているからだ。
仕事の場では、名刺交換が先にあるので、本名を知らないで仕事をご一緒させて頂くことは少ない。
本名は知らないけど、仲良し。
そんな状態は、「近代のSNSあるある」なのかもしれない。
そんなことも考えながら、走っていた。
でも、本名を知りたいと思って下さっているということは、自分に何かしらの興味を持って下さっているということだと思うし。
いつもの
「苦しいだけの17km」
は、そのメッセージにより、
「幸せな17km」
になった。
それでも、
「やっぱり17kmは『長い』」
と感じながら走ったけど。
長くて幸せな17kmだった。
*****
走り終え、家の前でランパンとランTを脱ぎ、汗をぞうきんのように絞る。
そう。
俺は、毎日、家の前でパンツ一丁になって、汗を絞っている。
それでも、構造上、問題が少ない家の作りになっているから、心配は無用だ。
で、シャワーを浴びて、スマホを見ると、メッセージが返ってきていた。
その方の本名も書かれていた。
なんか、その方のこれまでの言動を思い出し、まさに
「名は体を表す」
だと感じた。
両親が、様々な想いを巡らさせて、長いこと考えて命名してくれた、俺の名前。
自分は、その両親の想いに応えられているだろうか。
自分が、このブログのために自分で考えた俺のハンドルネーム。
自分は、当時の自分の想いに応えられているだろうか。
いずれにしても、自分らしく、今を生きていこう。
そんなことを考えることができた、幸せな一日だった。
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