2月9日の早朝。
右の手首をつき、少し力を入れてみた。
大丈夫そうだ。
そして俺は、ヨガマットを敷いて、右手首をマットにつき、元巨人の桑田真澄選手のポーズを取った。
「帰って来れました。ありがとうございます。またこれからもよろしくお願いします。」
1月25日。
右手首痛が発症した。
昨年11月10日の横浜マラソンで発症した、右ひざ痛。
思うように走れなくなった俺は、少しでも走力を落とさないようにと、ヨガを日課にした。
以降、早朝のヨガが心の支えだった。
そんな中での右手首痛。
ヨガの基本と言える「太陽礼拝」ができなくなった。
おまけに、走ってみたら手首が痛すぎて、走れなかった。
昨年の秋から、アキレス腱痛、右ひざ痛、立て続けに故障して、さらに右手首痛。
心もポキっと折れた。
でも、2週間が経ち、ダウンドッグができるまでに復活できた。
前の生活が戻ってきたことに感謝した。
*****
1995年5月24日。
桑田真澄選手は、三塁線に上がったファールフライに飛び込んだ際に、右ひじを強打し、じん帯断裂。
右ひじの手術を行い、ボールを投げられない日々が続く中、
球場のグラウンドを走り続け、桑田選手が走っていた芝生は、剥げあがった。
その剥げあがった芝生は、「桑田ロード」と呼ばれた。
1997年4月6日。
愚直なリハビリを続けた桑田選手が、661日ぶりに公式戦のマウンドに戻ってきた。
その際に、右ひじをピッチャーマウンドのプレートにつき、冒頭の写真のポーズをとった。
桑田選手は、
「結果よりもプロセスを大事にする。」
そして、
「目の前のことを全力で行うが、決してその成果は急がない。意識は、目先のことではなく、何年か先の大きな成果に向いている。」
さらには、
「努力している自分が好き。」
絶望的な故障に襲われた中、ボールを投げられずとも地道な努力を続け、復活し再度勝利する日を目標に、愚直なリハビリを続けた、その精神力。
自分はと言うと、ちょっとした故障で、心が折れてしまったりしてて、わちゃわちゃしたりしてている。
もっと強くならなければと思う。
*****
自分が故障をしたことがなかった頃、故障した方を見ても、
「大丈夫かな。」
なんて心配したりしていたが、正直、他人事だった。
「少し休めばいいのに。」
なんて思っていた。
いざ自分が故障して、故障した方の気持ちが、良く分かった。
そんなに単純なものじゃないって。
「走りたい。」
「ヨガをやりたい。」
って強く思えば思うほど、現状を素直に受け入れられずに、ふさぎ込んでしまい、
体だけではなく、心も故障してしまう。
心が故障してしまわないように、自分をしっかり律すること。
その難しさ。
そもそも走っていなければ、ヨガに出会わなければ、そんな苦しさも味合わなくて良かったのにね。
とも思ったりしたが、
「やっぱり走りたいし、ヨガもしたい。」
そんなときは、桑田選手を思い出そう。
「目先の結果にとらわれず、遠い先の成果のために、今できることをやる。」
「そのために努力している自分を好きになる。」
そんな風に思えるようになれば、故障はいつか治っている。
一度冷静になって、現状をしっかりと受け入れよう。
今、何がてきるかを考えよう。
故障の時に取り組んでいた努力は、必ず身になっている。
右ひざ痛のときから行っていた、ヨガ。
右ひざ痛が少し良くなってきてからの、2km程度の坂道スピード走。
右手首痛のときからの、腸腰筋トレーニング。
すべてが身になっているはずだ。
そして、今、やっと右ひざ痛からも、右手首痛からも解放された。
思いっきり走ってきた、横浜刑務所の坂あり1.1km周回コース。
最初の1kmのアップも含んでしまっているが、その後の5kmのペースは、平均キロ4分14秒。
故障は、いつか治る。
そう信じよう。
治ったら、思いっきり全力で目標に向かって進もう。
さぁ、行くぞっ!!
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