昨日のランニングで、ストライド(歩幅)が1.21mに伸びていた俺。
「速く走るためにはストライドが長い方が良い。」という伝説を信じている俺。
その伝説が真実なのか、論文を調査してみた。
あるじゃないか。
ストライドと、速度、身長などの体格との関係を綿密に調べている論文だ。
"Stride length in distance running: velocity, body dimensions, and added mass effects"
簡単に計算できるツールは、別のエントリーで。
リンクをこの記事の最後に掲載している。
■速度からストライドとピッチを求める計算式
論文では、走る速度から、目安のストライドとピッチを計算する式が紹介されていた。
ストライド[m] = 0.599 × 速度[m/s] + 0.387
ピッチ = 1.203 + 0.0575 × 速度[m/s]
こちらが、各被験者ごとの速度とストライドの関係のグラフ。
上記の式は、このグラフから求められた式になる。
STRIDE LENGTH(ストライド長)は、2歩分になるので、ガーミンなどで測定される歩幅は、半分になる。
こちらのグラフを見ると、速度が上がると、ストライドは比例して伸びることが分かる。
速く走るためには、ストライドを大きくすることが良いというのは、事実のようだ。
一方、VELOCITY(速度)が3.2[m/s]あたりを見ると、ストライドが2.0[m]程度の被験者もいれば、2.5[m]程度の被験者もいることが分かる。
論文に記述があったが、それぞれの人ごとに、最適なストライドとピッチは異なるとのこと。
骨格や、これまでのトレーニング、シューズなどの要因で、最も適した(エネルギー効率の良い)ストライドになるとのこと。
即ち、計算式で求められるストライドとピッチは、目安に過ぎないということだ。
■速度と脚の長さからストライドとピッチを求める計算式
同論文の中で、21人の被験者の骨格を測定して、ストライドとの関係を導き出している。
ストライドに関係する骨格のパラメータは、「脚の長さ」。
脚の長さは、大転子(腰骨の下あたり)の高さとのこと。
計測する際は、こちらの図を参考にして欲しい。
足の付け根あたり(腰骨の下あたり)の地面からの高さを測る感じだ。
ストライド: SL(Stride Length)
脚の長さ: LL(Leg Length)
速度: V(Velocity)
重力加速度: g(gravitational acceleration)
としたときの式は、こちら。
少々複雑だ。
文字がつぶれているが、最後の文字は「0.43乗」。
この式と、実際の測定点のプロットは、以下のグラフ。
相関係数は、0.864。分散は少々大きそうだが。
これらの計算式を使って求、ストライド(歩幅)とピッチを求めるツールは、こちら。
all-out-run.hatenablog.com
俺の場合、昨日の練習での測定結果と照らし合わせると、
脚の長さ:90[cm]
1kmのペース:291[秒/km]
で実際の測定は、
ストライド(歩幅):121[cm]
ピッチ:170[回/分]
だった。
ツールでの計算結果は、
ペースのみから計算
ストライド(歩幅):122.3[cm]
ピッチ:168.1[回/分]
ペース&足の長さから計算
ストライド(歩幅):117.8[cm]
ピッチ:175.0[回/分]
となる。
体格を考えなければ、ペース的にほぼ自然なストライド。
体格(脚の長さ)を考慮すると、若干ストライド走法。
ってことになるのかな。
ぜひ、ツールを使って皆さんも考察していただきたい。
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