3人娘の親父が走る。いつだって全力中年。

3人娘の親父がランニングを中心に、日々の出来事をそこはかとなく綴ります。

「パパ、一緒に走ろうよ。」

「パパ、一緒に走ろうよ。」

「リコ、走りたいんだよ。」

三女(小学校1年生)のリコが、昼寝から起きてきた俺に、話しかけてきた。



「う、うーん。パパ、あんまり走りたくないんだよ。」

「やだ!リコ走りたいもん。」



走ることが少し怖くなっている俺のことを、見透かしているかのような、娘の鼓舞。



少しでも気持ちを上げるため、先日届いた「50T」を着る。

夏休み明け初日に風邪をひいてしまって、しばらく休んでから、学校に行くときのような、気持ちの重さを感じながら、三女とともに外に出る。


三女と一緒に走り出す休日の午後。

キロ9分ペース。

脚は軽かったが、気持ちが重かった。


走る気持ちが付いてこず、何度も何度も足を止める。


どうしてしまったんだろう、俺。


三女が走る背中を追いかけながら、「リコのフォーム、綺麗だなぁ」なんて思いながら、走る気持ちを必死に維持していた。


1kmほど走ると三女は、

「リコ、ドラえもんの映画を見たくなったから、帰るね!」

と。


突如、放り出された、齢41のパパ。


「パパもドラえもん見る?」


「え?パパは、もう少し走ろうかな。」


せっかく着替えたし、三女がくれたチャンスだ。


よし。走ろう。



少しペースを上げて走る。


風が気持ちいい。


俺、走ってる。


俺、走れるかもしれない。


そこから、ウインドスプリントを2本。


これか、走るってことは。


少しだけ思い出した気がした。


ぜーはーする、苦しさを。

走るときの感覚を。

そして、走る楽しさを。
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自宅に戻って、滝汗をタオルでぬぐいながら、ポカリを飲んだ。


リコ、ありがとう。

パパ、走るのやめようかと思っていたけど、もう少し走ってみようかな。

パパは、もう少しだけ頑張ってみようと思ったよ。


ありがとう。



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