「本番の日」
本番は、何歳になっても緊張する。
俺は、今までの人生で何度の本番を経験してきたのだろうか。
そんなことを考えながら、とうとうおやじバンドの本番の日を迎えた。
3週間に渡って練習を重ねてきた高橋優の「虹」の録画本番の日だ。
今日は本番ということもあり、それぞれ思い思いの正装に着替えての演奏だ。
「今日が本番だね。ちゃんとした感じにできるかなぁ。」と「永遠の悪ガキ下町ロケット親父」も少し緊張した様子。
何回か通しの練習をして、緊張をほぐし、みんなが一つになったところで、本番開始。
「ワン・ツー・スリー」
いつものようにドラムの下町ロケット親父のスティックの合図から演奏が始まる。
カッコいいギターイントロを奏でるルイージのコスチュームに包まれた「超絶いい人バンドマン」。
テンポを抑えながら、完璧なドラムスティックさばきを繰り広げるマリオのコスチュームに包まれた「永遠の悪ガキ下町ロケット親父」。
ベースを触ったのは「虹」の練習が初めてという、ウォーリーのコスチュームに包まれた「老眼鏡をかける和尚」。
テンポを抑えることができず走り出すことが多い、先週東京マラソンを完走したマリオのコスチュームの「生き方がLSDの地元の権威」。
アコースティックギターを自分の世界に入って弾いている、中国のミッキーマウスのコスチュームに包まれ、ミッキーの鼻の黒いのを止める輪ゴムが顔に食い込んでいる「スマした感じのチャイナミッキー」。
この日は、釣り人に扮してカメラ撮影をしていた「麦わらのコーチョー」。
バンドでボーカルをやることが夢だった、ウッディのコスチュームに包まれた俺。
これまでの3週間、睡眠時間を削って練習してきた親父たち。
練習の後の飲み会の方が練習よりもずっと大事な親父たち。
そんな親父たちの汗と涙の結晶の演奏に乗せて、俺の歌が響き渡る。
ほどよい緊張感とウッディのコスチュームに包まれながら、最高の5分間を過ごす。
「歌いきった…」
これほどの達成感、普通に生活している中では、なかなか味わうことができないと思う。
刺激の少ないただのおじさんだった俺の人生に達成感を運んでくれた、親父の仲間たちに感謝したいと思う。
「本当にありがとう。」
本番の演奏の動画は、これからいくつかの脚色を加えて完成する予定。
こちらは、少し編集を施したおやじのバンドの「虹」の録音。
お暇な方は、ぜひ聞いていただきたい。
【おやじバンド】高橋優「虹」 - YouTube
本番の撮影を終えた俺たちは、いつものように夜の街に繰り出し、酒を飲む。
その日の午前中まで新潟にスキーに行っていたという「スキーと野球が命のちょっとセコいおじちゃん」と
その日にみなとみらい周辺30㎞を走っていたという「筋肉マッチョなマイクマン」が
加わり、いつものように飲み会も盛り上がる。
父親の会の将来の事、バンドの事、ランの事、野球の事、他のメンバーの事、たまに仕事の事も。
ネタは尽きない。
いやー、ほんとに楽しい。
そして気付くと、いつものようにぐっすり睡眠をとる下町ロケット親父。
そして、いつものように締めのラーメン。
食いきれずに残してしまう親父もいる。これもいつもの事。
3週間に渡って、
演奏→飲み→ラーメン
のサイクルを実行。
これまた、なんだか達成感。
ちょっと飲みすぎ&食べ過ぎだったな。
ランの練習、少し長い距離走らないとね。
3月18日の板橋シティマラソン。
それが次の俺の「本番」になる。
本番を経験して、やり切って達成感を得て、次の本場に向けてまた成長する。
俺は39歳のおじさんだが、これから先も成長を感じながら生きてく。
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