我が家では、「サンタポイント制度」を導入している。
サンタポイントについてご存じない方も多いと思うので、説明しておく。
■サンタポイントとは
サンタポイントとは、毎年恒例のクリスマスにおいて、サンタクロースからプレゼントをもらうために集めるポイントだ。
サンタポイントが一定数に満たない場合は、サンタクロースからプレゼントを受け取れなくなるという悲惨な事態に陥る。
父親および母親が喜ぶことをすることで、サンタポイントを貯められる。
例えば、
・ゴミ捨て:1pt
・皿洗い:1pt
・歯ブラシを持ってくる:1pt
・宿題以外の勉強をする:1pt
・お利口にお留守番する:2pt
など。
※父親と母親の機嫌によってもらえるポイント数は上下することがある
なお、このポイントは12月25日から翌年の12月前半までの通算ポイント数によって、評価が決定し、12月25日にゼロポイントにリセットされる。
どれだけのポイントを貯めればサンタクロースからプレゼントをもらえるかは、11月頃時点でのポイント数と、子供たちがそれまでどれだけ良い子にできていたかによって、父親と母親の一存で決まる.
ざっくり言うと、1年間父親と母親の言うことを聞いてお利口にできれば、サンタクロースからプレゼントがもらえる、という制度だ。
■我が家におけるサンタポイントの状況
そんなサンタポイント制度を導入している俺の家では、リビングのホワイトボードに子供たちの年間通算サンタポイント数が記されている。
2018年6月1日現在のポイント数は、
上から
長女:130pt
次女:40pt
三女:42pt
だ。
これだけ見ると、次女が遅れを取っているように見受けられる。
しかし、実は数字からだけでは読み取れない3人の人間性が隠されている。
長女は、6年生だ。
しっかりしている。
自分が少し良いことをしたと思うと、「今の1ポイントだよね?」と言いながら、ホワイトボードの数字を既に書き換えている。
着実にサンタポイントをゲットしている。
何ポイント取ろうが、クリスマス直前にプレゼントゲットの必要ポイント数を俺が決めると言うのに。
次女は、3年生だ。
細かいことをあまり気にしない。
「サンタポイントをゲットするために良いことをする」という考えがあまりない。
長女や三女なら、「今の1ポイントだよね?」とアピールするような良いことをしても、ポイントアピールをしてこないことが多い。
たまに、三女にサンタポイント数が劣っていることに気付くと、ゴミ捨てや洗濯物畳みなどを行い三女のポイントに追いつく。
三女は、幼稚園の年長さんだ。
長女の真似をして、良いことをしたと思うと、サンタポイントゲットのアピールをして、ホワイトボードの数字を書き換える。
が、数字をきちんと数えられないため、記載上、一気に5ポイント増えたりする。
逆にポイントが減ることもある。
ポイントが一気に増える事態が発生すると、長女や次女が全力で間違いを指摘する。
逆にポイントが減っている場合は、長女も次女もスルーする。
3人が喧嘩しているときは、
「サンタポイント、マイナス10だぞっ!」
などと怒ると、喧嘩はピタッと止まる。
我が家は、こんなサンタポイント制度を導入して、3年目に突入している。
■パパがサンタクロース
前回のクリスマスまで、娘たち3人とも、サンタクロースは実在すると信じ込んでいた。
「サンタさんは誰がやってるの?」
と、うちの娘たちもそんな質問をしてくる。
俺は、いつもこう回答している。
「パパがサンタさんなんだよ。」
「パパは横浜市港南区を担当してるサンタさんなんだ。」
「世界には、それぞれの地域を担当している沢山のサンタさんがいるんだ。」
「だからクリスマスイブに、パパは貸倉庫に置いてあるプレゼントを港南区の子供たちに配って歩くんだよ。」
「え~。うそだよ~。この前のクリスマスの時は、サンタさんからお手紙もらったけど、英語で書いてあったじゃん。」
「それパパが書いたんだよ。」
みたいな会話が繰り広げられる。
そんな会話をしても、子供たちは本物のサンタクロースは、他にいると信じ込んでいた。
が、昨年のクリスマスの頃、当時5年生だった長女は、サンタクロースに何をもらいたいか、奥方にも俺にも言ってこなかった。
執拗にヒアリングしても、全く教えてくれなかった。
どうやら、同級生から「サンタクロースはいないから、試してみた方が良いよ。」的なことを言われたようだった。
両親に伝えなくても、プレゼントがもらえることで、サンタクロースが実在することを証明したかったようだ。
12月20日を迎えても進捗がなかったため、奥方と俺は、「サンタクロースはパパだ。」とバラそうと決意した。
長女と二人きりになるタイミングで切り出す。
「おい。実は、サンタさんはパパなんだよ。」
長女の夢のひとつをなくしてしまう、もの悲しさもあった。
「うん。知ってたよ。」
「は??」
「だって、パパ、港南区の子供たちに配ってるサンタさんだっていつも言ってるじゃん。」
「え?あ、お、おぉ。」
(そうだった。娘たちにとって俺はサンタさんなんだった。)
「いや。そうじゃなくって、本当のサンタさんはいないんだ。ママとパパがプレゼントを買って、寝ている間に置いていたんだ。」
「え?うそでしょ?」
・・・
その後、長女も連れてクリスマス用のプレゼントを買いに行った。
そこで買ったプレゼントが、その年のクリスマス、長女の寝ている近くに置かれた。
翌朝、サンタクロースからのプレゼントに喜ぶ、次女と三女。
長女も同じように喜んでいるように見えた。
■その後の長女
5年生ともなれば、クラスの半数くらいはサンタクロースが実在しないことを知ってるらしい。
サンタクロースは実在しないことを知っている半数に入った長女。
サンタクロースは実在しないのに、サンタポイント制度は引き続き実施してる。
「私、今日洗濯物畳んだから、1ポイントね。」
6年生になった長女は、着実にサンタポイントを積み上げている。
あれ?
どいういうことなんだ?
先日、長女と2人きりで買い物に行った際に、理由を聞いてみた。
「なんでサンタポイント続けてるんだ?」
「なんでって、私もサンタさんからのプレゼント欲しいもん。」
「いやいや。サンタさんいないって知ってるじゃんか。」
「知ってるけど、妹たちと同じようにサンタさんからもらいたいの。」
「そうなの?でも、6年生くらいでサンタさんは来ないことにしようよ。」
「いやだよ。それはズルいよ。だって、私サンタポイント貯めているじゃん。」
うむ。
確かに。
父親と母親に褒められるようなことをするとゲットできるサンタポイント。
サンタポイントが貯まれば、サンタさんからプレゼントがもらえる、サンタポイント制度。
サンタポイント制度を作った俺の掌の上で娘たちを踊らせている、と思っていた。
が、どうやら長女も成長したようだ。
制度のルールの中で動き、しっかりサンタさんからプレゼントをもらう約束を取り付ける。
という、娘の成長を感じられた、サンタポイント制度の話でした。
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