来シーズンのレースのエントリーについて検討しネットで大会を物色していた俺は、一つのニュース記事を見つけ、悲しみに包まれた。
猪苗代湖ハーフマラソンの大会終了についての記事だった。
2018年の猪苗代湖ハーフマラソンは、今のところ開催される見込みが無いようだ。
2014年11月2日。
俺は、第4回猪苗代湖ハーフマラソンを走った。
初秋の磐梯山を遠方に眺めながら、気持ちの良い平坦なコースを走れ、沿道の応援も温かく、非常に魅力ある大会だった。
その猪苗代湖ハーフマラソンが、2017年の大会を最後に終了することになった。
大会のホームページには、大会の趣旨について記載がある。
福島県を代表する猪苗代湖周辺を走路に開催するマラソン大会。県内外から多数のランナーに参加していただくことで、東日本大震災や原発事故による福島県の風評被害を払拭し、福島県の安全・安心、そして優雅な自然や美しい風土を日本全国のみならず世界に向けて発信し、郷土の復旧・復興につなげるものとする。さらには、継続的な大会とすることで、水質の悪化が懸念される猪苗代湖の美化活動等、環境保全を考慮したマラソン大会を目指していく。
「継続的な大会とすることで…」と記載があるが、残念ながら昨年の大会で終了とのことだ。
大会の実行委員会にて決定したとの記事を発見した。
www.minyu-net.com
あっさりした記事に、こんなにも簡単に大会の中止が決まるのかと、落胆した。
2014年、今でも親交のある、高校野球部時代の合宿でお世話になった民宿のおばちゃんから、ハーフマラソンに出ないかとお誘いを受けた。
猪苗代湖ハーフマラソンだ。
お世話になった民宿は
「アットホームおおほり」
at-ohori.sakura.ne.jp
部活動の合宿所として訪れる学生が多く、おばちゃんとおじちゃんの人柄の良さから、社会人になってもお付き合いをされている方が多くいる、心の通った宿だ。
その年、あまり練習をしていなかったが、せっかくなので家族5人+うちの母親の6名で宿泊させていただき、俺はハーフマラソンに参加させて頂いた。
宿泊客がうちの家族だけだったということもあり、おばちゃんのお子さんご家族も加わり、レース前日だが遅くまでお酒を飲んで楽しい話に華を咲かせた。
大学時代に訪れた際に食べた馬刺しに「美味しい!」と言った、約15年前のことを覚えていてくれて、その日も馬刺しを振る舞ってくれたりもした。
レース当日も、おばちゃんのご家族からも沿道から声援をいただき、何から何まで良くしていただいた。
レース後は、五色沼を散策し、福島の紅葉を愛でられるという、最高の思い出ができた贅沢な大会だった。
今年は、しっかり練習しているし、その大会で好タイムでゴールできそうだ。
また、民宿の皆さんにお会いしたい。
そんな思いから、絶対にエントリーしようと決めていた。
が、大会終了とのことを知る。
なぜ終了なんだろう。
あんなに素敵な大会なのに。
俺は、走り始めてから2年ほどは、トレイルランニングのレースしか出たことがなかった。
トレイルランニングのレースは、非常にアットホームで、ほぼすべての大会で、五感に刺激を与えてくれるような、日ごろの雑踏を完全に忘れさせてくれるような、人間として生きていることを改めて実感できるような、そんな感覚を得られることが新鮮で楽しかったから。
その後、ロードレースもいくつか出てみたが、そんな感覚が得られる大会は、あまりなかった。
でも、猪苗代湖ハーフマラソンには、俺がトレイルランニングの大会で感じたような新鮮な楽しさがあった。
猪苗代湖ハーフマラソンは、走ることを通じて、楽しさを実感できる、ランナーのもっともコアとなる部分を強く感じられる非常に素敵な大会だと思う。
もし猪苗代湖ハーフマラソンの実行に携わっている方に、このブログが届くのであれば、是非また大会をやっていただきたい、と強くお願いしたい。
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