「遅刻してきた部下に対して、『お前はだらしないぞ!』と言い、頭を叩いた。」
「さて、これはパワハラだと思いますか?」
ある研修に参加した時の講師が、参加者にこんな質問をした。
俺を含めた参加者の大半が「パワハラだ」と回答した。
この質問に対して、多くの参加者は「パワハラだ」と回答します。と講師の方。
でも、自衛隊の皆さんに同じ質問したところ、
「パワハラではない」という回答が大半でした。と。
そして、皆さんが子どもの頃は、「パワハラ」という言葉自体、認知されていませんでした。と。
「常識」や「マナー」は、時代と共に、そして住んでいる環境でも変わるものなのだと知った。
*****
ビジネスマナーとして、「スーツにネクタイ」だよね、みたいなこともある。
自分の仕事柄、イノベーティブなアイデアを創出することを生業にしている方と多くお会いする。
そんな方々は、「スーツにネクタイ」なんて格好はしていない。
オシャレな帽子をかぶったり、短パンだったり、襟なしのシャツだったりする。
でも、仕事に関しては、最高峰だと感じる。
仕事ができれば、どんな格好でもいいじゃんか、と思う。
混雑している電車に乗るならば、リュックはお腹の方に背負いなおそうね、みたいなこともある。
背中に背負ったまま、混雑した電車に乗ると、他の人の迷惑になるからだ。
混雑した電車で、リュックを背負ったまま、スマホをいじっている人なんかを見ると、イライラが半端ない。
「これだけ車内でアナウンスされているのに」と。
どれだけ注意してやろうかと思うことか。
でも、法律違反をしているわけではない。
自分を含めた多くの人が、「マナーだ」と感じているだけだ。
気持ちの問題だ。
自分の気持ちを害されるかどうか。
自分が「マナーだ」と思っていることをできていない人を見ると、嫌な気持ちになってしまうんだ。
そして、その人の行動を批判したり罵倒するかどうかで、その人の品格が分かってしまう。
自分自身、こんなことをブログに書いている時点で、品格が疑われるのかもしれない。
コロナ禍になる以前を思い出そう。
パチンコ屋に通い詰める人に対して、何か想うところはあったのだろうか。
桜が綺麗に咲いている名所を、ゆっくり歩きながら見ている人に、何か嫌な気持ちがしただろうか。
湘南の海で、サーフィンをする人たちに対して、何か物申そうと思ったりしただろうか。
走ることが大好きな人が、「(マスクをしないで)30km走りました!」って言っていることに、嫌悪感を抱いたりしただろうか。
「今日はマスクをして走りました!」って言っている人は、ちょっと変わった人だな、と思ったんじゃないだろうか。
いや、そもそも、マスクして走ったかどうかなんて、言う必要もなかったし、誰も何とも思っていなかった。
コロナ禍の今。
みんなの気持ちは、自分の気持ちは、どこに行ってしまったのだろう。
「外出の自粛要請」
「3密の回避」
今、何が常識であり、マナーなんだろうか。
こんなご時世だからと、ブログを書く気持ちがなくなってしまった方もいらっしゃる。
非常に残念だ。
家に長い時間いなければいけないこのご時世だからこそ、それぞれがどのように感じ、どんな日々を過ごしていらっしゃるのかを、俺は読みたい。
全部気持ちの問題だ。
世の中の多くの人が感じる最低限のマナー、自分自身が感じる最低限のマナー。
今では、テレビでも放送されたりして、有名になった「山中教授のジョギングエチケット」の動画。
山中教授は、あくまで「エチケット」として、マスクを勧めている。
うつらない、そして、うつさない。
そのケアをした上でのエチケット。
マスクをすることが、感染防止に繋がるかどうかについては、議論が分かれるようだ。
山中教授は、
「感染している人がマスクをすることにより、他の人への感染を減らすことが出来る」
ことについては、
「正しい可能性があるが、さらなる証拠(エビデンス)が必要な情報」
に分類している。
エビデンスの強さごとに見る新型コロナウイルス
医学/医療制度が専門の「アラナ・シェイク」さんの「コロナウイルス」に関するTED Talksでの講演がある。
2020年3月16日にアップされたものだ。
www.ted.com
この講演の中で、はっきりとこう言っている。
「マスクはしないでください」
と。
「ただでさえ不足しているマスクは、病気の人と、医療従事者のものだと。」
いや。
ここだけ切り取ると、妙な伝わり方をしてしまうかもしれないので、彼女の講演を全部聞いて頂きたい。
手洗いの重要性。
正確な情報の素早い共有の重要性。
そして、アウトブレイク(特定地域での爆発的感染)は、まだ終わらない。
ということも言っている。
自分が感染しているかどうかが判断しにくい新型コロナウイルスなので、マスクに関して、この動画を全面的に信用して良いのかも分からないが。
ランナーがマスクをした方が良いのか、しなくても良いのか。
それは、そこに人は多くいるのか、走っている人自身が咳をしたりしていないか、すげーゼェハァしてないか。
など、それぞれの状況で、変わってくるのだろう。
でも一つだけ言えると思っている。
世の中の多くの人が感じることが、世論となり、「常識」になるのだ。
ときには、「声」の大きい人の意見が、世論となり、「常識」になることもある。
その「常識」が変化することに対して、今の自分は無力だ。
さらには、その「常識」が、各個人で違うということ。
なので、今の「常識」が何なのかをしっかり情報収集して、その常識に合った行動をすることで、守れる安全や安心がある。
自分の行動を、「自分とは違う常識を持った周りの人」に見られている可能性があるから。
じゃないと、
「お前は常識に反しているぞ!」
と、いきなりぶん殴られてしまうかもしれない。
走っている最中に注意されて、
「自分は健康です。距離を取って走っています。マスクはあまり意味がないんです。」
とか、知らない人と議論をするのも、なんだかなぁと思う。
ブログに知らない人からこの手のコメントが来たとしても、あまり議論する気はない。
現金でお釣りを返そうとしたお店の店長さんが、お客さんに殴られたりするような昨今。
充分自粛しているのに、更なる自粛を依頼されていて、イライラが募っている人が多い今。
刻一刻と変化する「常識」や「マナー」が何なのかを注視しながら、すべてにおいて平穏な日々を過ごすために自分に何ができるかをしっかり考えたいと思う。
念のために書いておくと、
臆病者の自分は、走るときに限らず、外に出る時は、必ずマスク相当のものを付けている。
どちらかと言うと、周りの人の気持ちを害さないために。
そして、2月末以降は、楓子の入院した病院以外は、自宅から2km圏内の移動とどめている。
絶対に人が多くいそうな場所には行かない。
どうしても行かなければならない場合は、時間帯を選ぶ。
こちらは、自分と家族が感染しないために。
または、他の人に感染させないために。
こんなブログを書くと、荒れてしまうのかなぁ。
と少々心配だ。
ブログでもツイッターでも、ある一面を切り取って伝えることしかできないので、自分の考えを簡潔に表現することの難しさを感じる今日この頃。
じゃぁ、なんで、ブログ続けているんだろう。笑
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