俺は、上半身裸だった。
乳首に貼っていた絆創膏をはがし、血が出ていないことにほっとしていたときだった。
ふと横を見ると、湘南まで応援に駆けつけてくれていたカナ先生が、泣いていた。
「みんな、ほんとにすごいよ。。。」
そう言いながら、涙を拭いていた。
その姿を見たら、なんか涙があふれてきて、バスタオルで顔を隠した。
何の涙なんだろう。
大磯プリンスホテルの飛び込み台横、冷たい風が吹く中、上半身裸で、バスタオルで強く顔を抑えた。
birdさんが側に来て、話しかけてくれていたが、涙が出ていたので、しばらくバスタオルで顔を隠していた。
応える自分の声が、涙で震えているのが分かった。
これまでのレースの結果を見たら、サブ3.5をやって当然。
俺は絶対にできる。
しれっと達成して、次の目標に向かって進むんだ。
サブ3.5は、通過点に過ぎないんだ。
そんなことを思っていたスタート前。
刻んだラップは、ほぼ想定通りだった。
「マラソンには、まぐれはない。」なんていう言葉がある。
レース前までの練習で、想定される最高のタイムはほぼ決まっており、レースでは、練習の成果をそっと出すだけ。
過信しすぎて、突っ込むとやられるし、
当日に調子を持ってこれないと、やられてしまう。
タイムは悪くなる方には転ぶけど、練習以上の結果を出すことはできない。
自分の走力と調子を把握して、そのペースで走り切れれば、想定通りの結果が出る。
それがマラソン。
※2か月くらい前に10kmを69分で走っていた人が、2か月後のフルマラソンを3時間13分25秒で走り切ってしまう奇跡も、中にはあるが。
湘南国際マラソンでサブ3.5を達成できたが、自分としては、今の走力をしっかり、そしてそっと出しただけ。
3時間24分7秒。
昨年の湘南国際マラソンの4時間4分から、実に40分短縮できた。
でも、ゴールした後も、「やり切った」と言う感じはなく、当たり前のことをやったような感覚だった。
一喜一憂すべきは、練習の時なんだな。
と、ゴールの後思った。
今回の結果に対して、非常にドライな感じの自分がいた。
でも、カナ先生の涙を見て、速報のツイートとブログに速攻で沢山の反応を頂いたのを見て、涙が出てきた。
こんなにも沢山の人に応援してもらっているという、幸せ。
期待をよせて、結果の速報を、今か今かと待って下さっていた方のその気持ちの、有難さ。
やって当然のことを、しっかりやり切れたという、安堵感。
齢40のおっさん、吹きっさらしの極寒の状況で、上半身裸で、熱い涙を流しました。
湘南国際マラソンの応援に駆けつけてくれた、おいやんさん、birdさん、カナ先生。
スタート前、11km地点、26km地点、ゴール地点と、4回も激励をいただいた。
応援地点は、事前に把握していたので、応援地点を通過する前は、走りながら、写真を撮ってもらう顔とポーズを練習していた。
まだまだ元気な11km地点は、牛山さんポーズ。
26km地点は、少し疲れてきたけど、疲れを隠すためのスーパーマンポーズ。
ゴール直前の激坂付近で、おいやんさんに、
「ゴール前にカナ先生がいるから、ここから全力で!」
って言われて、ゴール前でもポーズを決めなくては!と思い、とっさに取ったpeta忍者ポーズ。
給水ボランティアをされていたアザゼルさんに声援を頂いた、一番苦しかった39km地点。
振り返って、手を挙げて声援に応えた。
速報のブログに、コメントを書いて下さった皆さま。
ツイッターに、コメントを頂いた皆さま。
刺激的なレースの速報をあげる、ブログを通じて知り合った走る仲間たち。
そんな皆さんがいるからこそ、自分は走れたんだ。
そう思ったら、涙が止まらなかった。
家庭では、子ども3人の子育て。
仕事では、中堅どころになり激務。
サブ3.5を達成した翌日も普通に仕事して、帰りの混雑する東海道線で、無の境地になり、
明日は展示会の準備で朝4時半起き。
でも、今の気持ちをブログに書かずにはいられなかった。
本当にありがとうございます。
僕は次の目標に向かって走り続けます。
常に全力で。
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