走りたくても走れない。
そんな時期は、いつかやってくる。
故障。
激務。
家族のこと。
その他にも、様々な要因で走りたくても走れないような時期がやってくる。
俺は今、故障中だ。
思うように走れず、焦りが募っている。
「もっと速く走ること」を誰かに強要されている訳でもないのにね。
「もっと速く走りたい」
↓
「でも思うように走れない」
↓
ストレス溜まる
↓
走る
↓
故障再発
の負のスパイラルから、早く抜け出したいものだ。
「走ること」をそっと横に置いておければ、もっと楽に過ごせるのにな、なんて思う。
まぁ、ちょっと話がそれた。
「今は走れないけど、もっと速くなりたいと強く思っている人」
に朗報だ。
走れなくても、走力向上とまでは言わずとも、走力の低下を最低限に抑えるための方法がある。
それは、
イメージトレーニング
だ。
ここでは、イメージトレーニングの効果について言及している、2つの論文について紹介したいと思う。
トレーニングを想像するだけでも筋力の低下を軽減できる
故障後のリハビリについての研究は多く行われている。
いかに故障中のパフォーマンス低下を抑えるか。
そして、故障後のリハビリをいかに効率的に行うか。
こちらの論文は、故障中にいかにパフォーマンスの低下を抑えるのか、という観点での研究論文だ。
"The power of the mind: the cortex as a critical determinant of muscle strength/weakness"
29人を、15人と14人の2つのグループに分け、
全員、4週間、利き腕ではない方の腕をギブスで固定して生活させた。
片方のグループは、普通に生活。
もう片方のグループは、
週に5回、11分間、手首を曲げる筋トレを想像するというタスクを課した。
その想像上の筋トレの最中は、筋電を測定し、筋肉に力が入っていないことを確認していた。
すなわち、筋トレしていることを想像しただけだ。
4週間後、手首の筋力を測定したところ、
普通に生活したグループは、平均45.1%の筋力の低下。
筋トレ想像したグループは、平均23.8%の筋力低下。
なんと、筋トレを想像していただけで、筋力の低下を半分程度に抑えられていたのだ。
筋力は、筋繊維の量や太さも重要だが、脳から筋肉に繋がる神経系の発達も重要だと言える。
筋トレを想像することで、筋力を維持するための神経系が維持でき、筋力の低下を抑えられたと考察されている。
確かに、筋トレの初期は、神経系の発達が起こり、その後筋繊維の成長が起こると言われている。
イメージトレーニングを行うことによる、神経系の維持、向上は、パフォーマンス維持、向上に非常に重要だと言える。
イメージトレーニングの効果を高めるための映像の利用
こちらの論文は、日本語で、イメージトレーニングの効果についてまんべんなく書かれているサーベイ論文だ。
運動をイメージするイメージトレーニングの効果について、非常によくまとまっている。
例えば、
運動技能だけでなく,柔軟性や筋力がイメージトレーニングによって向上したという報告もある.このイメージトレーニングによる筋力の向上は,筋肥大は生じていなかったため,一次運動野から脊髄・筋へ送られる運動指令が増大することで筋活動レベルが高まったためと考えられている.
イメージトレーニングによる神経系の向上により、運動技能だけでなく、筋力、柔軟性が向上したという報告がある。
そして、イメージトレーニングをより効果のあるものにするためには、
映像を活用すること
が重要とのことだ。
脳には、人の動作を見ると活性化する「ミラーニューロン」という神経がある。
このミラーニューロンを活性化させることは、動作の模倣や理解に重要な役割を果たしていると言う。
ミラーニューロンを活性化させるためには、
「動作の映像を見ること」
これが重要だ。
映像を見ることにより、よりイメージトレーニングの効果が高まるのだ。
まとめ
走れなかったとしても、パフォーマンスを向上させるためにイメージトレーニングをしてみよう。
より具体的にイメージするために、映像を見ながらイメージをすることが重要だ。
走れているとしても、イメージトレーニングによる神経系の向上は、重要なんだと思う。
故障して、走れないからこそ分かることもある。
だから、前に進もう。
俺の大好きな大迫傑選手の、なんだかカッコいい動画を見て、イメージトレーニングしようっと。
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