今、自分はフルマラソンをどのくらいのタイムでゴールできるのだろうか。
ランナーの方なら、いつでも気になっちゃってると思う。
そんな疑問に、応えてくれるコラムを「ランニング学会」のホームページに見つけた。
「第27話 マラソン記録の予測方法 ー市民ランナー指導の一助としてー」
こちらのコラムで紹介されている、予測精度が非常に高い、
「12分間走の距離からフルマラソンタイムを予測する方法」
について、紹介したいと思う。
フルマラソンタイム予測方法
上記のコラムを書いた豊岡示朗さんは、ランニング学会前会長でもある。
同コラム内では、ランニング学会の全国大会で豊岡さんが発表した、
「12分間走のタイムからフルマラソンタイムを予測する計算式」について、記載がある。
こちらによると、フルマラソンのペースは、
マラソンペース (m/min) = 0.092 × 12分間走テストの走行距離 - 72.034
という近似式で予測できると言う。
しかも、この式で予測された結果と実際のタイムとの相関係数は、驚異の「0.945」。
相関係数は、「0.8」あたりを超えると、相当に相関が高いと考えられるため、「0.945」という数値は、ありえないほど相関が高いと言える。
かなり予測精度が高い計算式であることが分かる。
12分間走とは
こちらのコラムで紹介されている論文が、どの論文なのか、引用を明記していないので、詳細は不明。
豊岡先生の研究室の学生が発表したと思われる論文に、類似する内容が掲載されている。
「マラソン記録の簡便な予測法
―12 分間走テストによる最大酸素摂取量とマラソンレースでの推定%V・O2max の関係から―」
12分間走は、トラックで実施した結果を用いて、フルマラソンタイムを予測している。
12分間走は、別名「クーパーテスト」とも呼ばれており、有酸素運動のトレーニングや、持久力を計測するテストとして広く取り入れられている。
クーパーテスト - Wikipedia
フルマラソンタイム予測ツール
豊岡先生の予測計算式をツールにしてみた。
12分間走は、可能であればトラックでの実施結果を入力してください。
ロードや坂があるコースでの結果の場合、予測タイムが実際の予測よりも遅くなると思われます。
■フルマラソン完走タイム 予測ツール
12分間走の結果の距離を入力して、「Calculateボタン」を押してください。
フルマラソンの予測タイムが表示されます。
フルマラソン完走タイム
時間分秒
豊岡式とVDOT計算機の予測比較表
豊岡先生の計算式と、VDOT計算機の予測タイムを一つの表にまとめてみた。
なお、VDOTは、12分間走のペースで、3kmを走った際のタイムを参考に求めている。
12分間走の結果が、3,000mから離れると、VDOT計算機のタイムの誤差が大きくなる可能性がある。
以前から感じていたが、VDOTで予測されるフルマラソンのタイムは、ちょっと速い。
VDOT計算機での予測タイムは、豊岡先生の計算式のタイムよりも速く、予測タイムが遅い方が、その差が大きいことが分かる。
VDOT計算機、3時間を切るようなランナーであれば、ある程度正確に予測できそうだが、サブ3.5よりも遅いランナーにとっては、予測精度が低そうな気がする。
こちらの表を見ると、
サブ4 → 2,700m以上
サブ3.5 → 3,000m以上
サブ3 → 3,300m以上
が12分間走の目安になりそうだ。
また、3kmのタイムとしては、
サブ4 → 13分21秒(キロ4分27秒ペース)
サブ3.5 → 12分00秒(キロ4分ペース)
サブ3 → 10分54秒(キロ3分38秒ペース)
が、目安になりそうだ。
全力中年の予測結果と実際のレース結果
■2018年7月 大井東京夏リレーマラソン
www.all-out-running.com
結果 3km:12分02秒
想定12分間走 2,991m
→ フルマラソン予測: 3時間27分39秒
VODT計算機: 3時間18分28秒
■2019年1月 オトナのタイムトライアル5000m
www.all-out-running.com
結果 3000m通過タイム:11分44秒
想定12分間走 3,046m
→ フルマラソン予測: 3時間22分37秒
VDOT計算機: 3時間13分42秒
予測結果とレース結果
■2018年10月 横浜マラソン
www.all-out-running.com
結果: 3時間37分39秒
※後方スタートで渋滞の影響あり、また暑さのため厳しいレース
直近の豊岡式予測: 3時間27分39秒(2018年7月大井リレーマラソンより)
VODT計算機予測: 3時間18分28秒
■2018年12月 湘南国際マラソン
www.all-out-running.com
結果: 3時間24分07秒
※ほぼ万全の状態でのレース
直近の豊岡式予測: 3時間22分37秒(2019年1月OTTより)
VDOT計算機予測: 3時間13分42秒
VDOT計算機によるフルマラソンの予測タイムは、以前から
「実力よりもだいぶ速いタイムが予測される」
と思っていた。
実際、3kmのレースタイムから予測されるVDOT計算機のタイムは、実際のフルマラソンタイムより大幅に速いタイムだった。
一方、豊岡先生の計算式は、実際のフルマラソンタイムと近しい値を予測している。
3kmのガチタイムをあまり測定したことがなかったが、参考となるものとして、2つの結果を紹介している。
豊岡先生の計算式は、かなり精度が高く予測できそうだ。
練習では、なかなか長い距離を走ることができないが、「12分間走」であれば、日ごろの練習の中でも行えるだろう。
俺の目標は、2019年度中に「サブ3」。
3kmのタイムの目標は、「10分54秒」程度ということが分かった。
かなり速くてビビるが、これからも地道に、そして着実に近づいていきたいと思う。
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